MANOMAにできて、セコムにできないことはなに?サービス・料金面から考えてみた
MANOMA(マノマ)は、ソニーが提供するスマートホームシステムです。
ソニーのIoT機器とスマートフォンをつなげることで、自宅全体のセキュリティや家電を管理できます。
初めて自宅のセキュリティ強化に興味を持った方の場合、スマートホームシステムの方がよいか、大手ホームセキュリティの方がよいか悩むかと思います。
個人的には、MANOMAなどスマートホームシステムは、「セキュリティだけじゃなく、子ども・高齢者の見守りや家電の管理を一つのシステムで行いたい方」に向いていると考えています。
セコムの魅力は、徹底的な防犯対策ができるところや、犯罪被害にあったときに補償金がもらえる点です。しかし、利用料金は他社セキュリティシステムと比べると高いです。
MANOMAは、セコムほど犯罪に特化したセキュリティシステムではありません。しかし、窓センサーや施錠管理など、必要なサービスは揃っています。また、利用料金も安いです。
MANOMAは、セキュリティを含めたオールラウンダーな、自宅管理システムとしてとても有能だと思います。
本記事では、MANOMAとセコムのサービスの違いや、それぞれのサービスがどんな方に向いているか説明します。
目次
MANOMAの基本サービス
MANOMAのサービスを簡単にまとめると、
- スマートロックによる施錠管理
- センサーによる侵入者感知
- スマートタグ・ホームカメラによる家族の見守り
- アプリを使って外出先から家電を操作
です。これら全てを1つのシステムで統括するので、管理がとても簡単です。
基本のプランで利用できる機器の例は以下のとおりです。
- AIホームゲートウェイ
- Amazon Alexaを搭載した、システム全体のコントローラー
音声でシステムのコントロールができるため、忙しいときでも便利 - コミュニケーションカメラ
- 自宅内の様子を撮影するカメラ。アプリを通じて、外出先から自宅内の様子を見たり、会話ができる
- Qrio Lock
- 自宅のドアに設置するスマートロック。スマホを使った解錠や、自宅のオートロック化が工事なしで可能
- スマートタグ
- 小さくて持ち運びが簡単な端末。持ち主が帰宅すると、登録したスマートフォンに帰宅連絡が届く
- 開閉センサー
- 窓に取り付ける異常感知センサー。不在中に窓が開閉すると、すぐに通知する。
- スマート家電リモコン
- 外出先でも家電の操作が可能となるリモコン。センサーがついており、自宅内の気温や湿度もわかる。
MANOMAのサービスを総合すると、
- 防犯対策
- 家族の見守り
- 家電の管理
がまとめてできるシステムです。1つのプランで、これら3つができるのはスマートホームシステムだけです。
ホームセキュリティでも、防犯対策や家族の見守りは可能ですが、家電の管理はできません。
防犯対策と家族の見守りができるといっても、どちらも両立しようとすると、プランを掛け持ちしたり、高価なオプションをつける必要があります。
たとえば、セコムで室内カメラを利用したい場合は、ホームセキュリティに加えて、セコムホームカメラシステムを契約する必要があります。
お子さまの帰宅通知や、室内に設置する人感センサーは、通常のホームセキュリティプランにもあります。しかし、映像で様子の確認はできません。
また、高齢者のライフスタイルを見守りたい場合は、親の見守りプランと呼ばれる専用プランを契約しないとなりません。こちらも、センサーを使った見守りサービスなので、映像での確認は不可能です。
さらに、セコムには自宅の家電を管理するシステムはありません。帰宅前に空調をつけたり、留守番中の家族やペットのために冷暖房をつけたりすることはできません。
MANOMAは自宅をさまざまな面から管理できるシステムなのです。
MANOMAの方がセコムより料金が安い
MANOMAには、ベーシックプランとトータルプランの2つがあります。私がおすすめするなら、トータルプランです。
ベーシックプランに含まれるサービスは、室内カメラ・AIホームゲートウェイ・スマート家電リモコンの3点だけです。
トータルプランでないと、スマートロックによる鍵の管理や、窓用センサー、スマートタグなどが利用できないので、セキュリティシステムとしては物足りないと感じました。
それぞれの料金は、
月額料金 | スタンダードプラン | トータルプラン |
---|---|---|
初期費用 | 0円 | 0円 |
利用開始月 | 0円 | 0円 |
2~37ヶ月目 | 3,938円 | 5,478円 |
38ヶ月目以降 | 3,938円 | 3,938円 |
(税込み価格)
です。
利用開始から3年間は、トータルプランの方が料金が高いです。が、3年目以降は、同一の料金となります。
3年以上使い続ける予定であれば、最初からトータルプランにしておく方がお得だと思います。スタンダードプランと比べて、使える機器・サービスも幅広いのに、最終的に同じ月額料金となるからです。
ちなみに、MANOMAのトータルプランと、セコムのホームセキュリティの料金も比べてみました。
MANOMA | セコム | |
---|---|---|
初期費用(工事費) | 0円 | 63,800円 |
初期費用(補償金) | 0円 | 22,000円 |
月額料金 | 5,478円 3年目以降は3,938円 |
7,480円 |
(税込み価格)
セコムの利用料金は、レンタルプランで計算しました。レンタルプランとは、機器の購入費用がかからない代わりに、月額料金が割増になるプランです。
セコムのホームセキュリティを選ぶ約8割の方が、レンタルプランを選ぶため、今回比較対象としました。
セコムの詳しいプラン内容に関しては、こちらの記事を参考にしてください。
2社の料金を比べた結果、全ての項目においてMANOMAの方が安いです。初期費用もかからず、まとまった資金が必要ないので、今すぐにセキュリティシステムを導入したい方でも利用できます。
月々の料金も、MANOMAの方が2,000円以上安いので、費用をおさえて自宅のセキュリティを強化したい方におすすめです。
ただし、セコムには無料の機器修理や電池交換がありますが、MANOMAにはありません。そのかわり、電池残量が少なくなるとお手持ちのスマホに通知があります。
利用者はご自身で電池交換をする必要があります。自分でメンテナンスをする手間がかかる分、安い料金で利用できるのです。
MANOMAにできてセコムにできないこと
MANOMAとセコムのサービスを簡単にまとめました。
サービス | MANOMA | セコム |
---|---|---|
ドア・窓センサー | ◯ | ◯ |
駆けつけサービス | ✕ オプションでセコムのサービスを利用可 |
◯ |
施錠確認 | ◯ スマートロックQrioを使用 |
✕ セキュリティセットを外部から確認するのは可能 |
スマートタグによる見守り | ◯ | ◯ |
室内カメラ | ◯ | ✕ |
家電操作 | ◯ | ✕ |
セコムには、室内カメラや外出先での施錠確認ができません。そのかわり、駆けつけサービスが充実しています。
一方のMANOMAは、駆けつけサービスがありません。そのかわり、室内カメラや家電操作、スマートロックによる施錠確認が可能です。
なお、MANOMAの基本プランに駆けつけサービスはありませんが、オプションで追加することはできます。ソニーとセコムが提携しているため、セコムのホームセキュリティと同じように緊急対処員が自宅まで来ます。
この表を見たとき、2つのサービスで着目するべきは、
- 駆けつけサービス
- 室内カメラ
の2つだと思います。
私が自宅のセキュリティを選ぶとしたら、この2つのサービスをどれだけ重要視するかで、選択肢が変わります。
以下、詳しく説明します。
MANOMAセコムの駆けつけサービスの差
MANOMAセコムとの大きな違いとして、駆けつけサービスの有無があります。駆けつけサービスとは、セコムに通報したら、すぐに最も近い場所にいる緊急対処員が自宅に来てくれるサービスです。
セコムのホームキュリティの場合、全てのプランに駆けつけサービスがあります。契約時に自宅の鍵をセコムに預けるので、住人が不在でも対応できます。
たとえば、住人が不在中に空き巣が侵入したとしても、セコムのセンサーが異常を感知して緊急対処員を派遣します。緊急対処員は、自宅の様子を確認して必要な処置(警察への通報など)を行います。
この駆けつけサービスを利用するために、セコムを利用する人がほとんどだと言っても過言ではありません。
それだけ、駆けつけサービスを重要視する方は多いです。
MANOMAの場合、基本プランに駆けつけサービスはありません。いざというとき、第三者の手助けが欲しいと考える方には、物足りないかと思います。
ただし、MANOMAではオプションサービスとして、セコムの駆けつけサービスを追加できます。セコムのホームセキュリティを契約したときと同じように、通報すれば緊急対処員が自宅まで来ます。
オプション追加に料金はかかりません。その代わり、駆けつけサービスを利用するたびに5,500円/30分(税込)の追加料金が必要です。
つまり、駆けつけサービスを利用したときだけ、月額料金とは別に利用料金を払わなくてはなりません。
個人的には、セコムのホームセキュリティと同じクオリティの駆けつけサービスが利用できるなら、その他のサービスが充実したMANOMAの方が良いのではないかと感じました。
MANOMAとセコムは、両方とも駆けつけサービスを利用できます。しかし、MANOMAの駆けつけサービスには注意するべき点もあります。
セコムの場合、駆けつけサービスが月額料金に含まれています。そのため何度出動があっても、月額料金は変わりません。
もし、子どもが間違えて操作して通報したり、住人の勘違いで通報したりしても、追加料金は発生しません。
しかし、MANOMAの場合、一度セコムが出動してしまうと料金が発生します。
勘違いをおそれて通報をためらってしまうリスクがあるのが、MANOMAの駆けつけサービスのデメリットかもしれません。
室内カメラがあればできること
MANOMAとセコムの大きな違いとして、室内カメラは大きなポイントです。
セコムには室内カメラは有りませんが、MANOMAには室内コミュニケーションカメラがあります。室内の様子をカメラで撮影し、その様子をいつでもスマートフォンで確認できます。
お子さまやペットの留守番中の様子をいつでも見られるので安心です。カメラには、スピーカーとマイクがついており、室内にいる人と会話も可能です。
カメラで有名なソニー製の高感度センサーを採用しているため、部屋が暗くてもきれいにカラー撮影できます。人感センサーもあるため、たくさんの録画データの中から人が写った部分だけを簡単に再生できます。
私としては、室内コミュニケーションカメラは、スマート家電リモコンと組み合わせることで、より便利になると思います。
スマート家電リモコンは、外出先でも家電をコントロールできるリモコンです。センサーがついており、室内の気温や湿度がわかります。
この2つの機器があれば、家族の見守りがより楽になります。
私は、自宅で暑さ・寒さに弱い種類の犬を飼っています。夏は、朝から晩まで、人がいなくてもエアコンをつけっぱなしです。いつ気温が高くなって、犬が熱中症になるかわからないからです。
おかげで、夏場は電気代がとてもかかります。
もし、MANOMAを利用すれば、コミュニケーションカメラで犬の様子を確認したり、スマート家電リモコンのセンサーで気温を確認したりしながら、空調の管理ができます。
自宅にいない間の不安や心配が、大幅に少なくなると感じました。室内カメラがあれば、お子さまだけでなく、ペットや高齢の方の見守りも可能です。
MANOMAとセコムの選ぶときのポイント
個人的には、セコムは防犯特化のセキュリティサービスで、MANOMAは防犯・見守り・家電管理の三拍子が揃ったオールラウンダーなセキュリティシステムだと考えています。
セコムは、とにかく防犯対策をしたい方におすすめのサービスです。
- 自宅の近くに泥棒が入った
- 高齢の両親が犯罪に巻き込まれないか心配
など、犯罪から身を守りたいと強く考える方に向いています。
万が一、犯罪被害にあった場合の補償があるのも、セコムが選ばれる理由の一つです。
セコムには、現金・貴金属が被害に遭った場合50万円、家財が被害にあえば200万円まで適用される盗難保険があります。最大100万円支払われる、災害見舞金も自動で付保されます。
MANOMAは、防犯対策だけでなく、自宅内の様子確認や、家電の管理が一括でできるサービスです。
留守番がちなお子さまがいる家庭や、ペットがいる家庭におすすめです。
大手のホームセキュリティには、センサーによる見守りサービスはありますが、映像を見たり会話ができる見守りサービスはありません。
ご自身の目で自宅内の様子を確認したいなら、MANOMAの方が向いています。
防犯対策に特化したセキュリティシステムなら、セコム
防犯以外の見守りや家電管理も一括でしたいなら、MANOMA
管理人が選ぶなら
私が、MANOMAとセコムどちらかを選べと言われたら、MANOMAにすると思います。
というのも、
- MANOMAのセキュリティ以外のメリットが魅力的に感じる
- セコム駆けつけサービスがオプションで追加できるなら、十分だと感じる
からです。
家族やペットの見守りに使えるのは、とても助かります。
MANOMAの室内コミュニケーションカメラがあれば、自宅内の様子を出先からでも確認できて安心です。
セコムのホームセキュリティにある駆けつけサービスはとても魅力的ですが、MANOMAでも全く同じサービスがオプションで付けられるのなら、MANOMAで十分だと感じます。
MANOMAの詳しいシステムや、機器の仕様は公式ホームページに紹介があります。無料で電話・ビデオ通話で相談もできるので、気になる点があれば質問するのをおすすめします。
