一人暮らしの方向けホームセキュリティ3選は、賃貸住宅でも利用可能
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私は、少し前まで「空き巣はお金持ちの家をリサーチして、ターゲットにする」と考えていました。
高価なものがたくさん置いてある家ほど、空き巣に狙われやすいと思っていたのです。しかし、実際には、空き巣は侵入しやすく逃げやすい家を狙います。
現金や貴金属がたくさんあるかどうかでなく、犯行が楽にできるかどうかでターゲットを選ぶのです。
「一人暮らしで大した家財もないし、大丈夫だろう」とたかをくくっていると、空き巣のターゲットに選ばれる可能性が高まります。
そんな侵入犯罪の実情を受けて、近年、一人暮らしの方向けのホームセキュリティサービスが充実してきました。
マンションやアパートなどの、賃貸住宅でも利用できるプランがたくさんあります。
そのなかでも、特に一人暮らしの方におすすめのサービス3つを解説します。
今回説明するのは、「セコムのマンション・アパート用プラン」「leafee」「スマートルームセキュリティ」の3つです。
※金額・手数料表記はすべて税込です。
目次
セコムのマンション・アパート用プラン
ホームセキュリティ業界最大手といえば、セコムを思い浮かべる方がとても多いと思います。実際、セコムは現在個人・法人のオンラインセキュリティ件数約252万件の契約があり、日本で一番利用者数の多いセキュリティ会社です。
セコムの最大の特徴は、業界でも一番数が多い緊急発信拠点です。緊急発進拠点とは、緊急対処員が待機する拠点を指します。セコムの緊急発進拠点は全国に2,600ヶ所あります。
拠点の数が多いほど、1つの拠点が担当するエリアが狭くなり、駆けつけまでの時間を短縮したり、人員を多く割り振ることが可能となります。
駆けつけサービスがついたホームセキュリティを選ぶときは、拠点の数や近さを気にするとよいです。
セコムには、一軒家用のプランだけでなく、マンションやアパート用のプラン「セコム・ホームセキュリティスマートNEO」もあります。一軒家用のプランと比べて、料金も安く、経済面での負担も少ないです。
セコムのマンション・アパート用プランの概要を説明します。
マンション・アパート用プランで使える機器
セコムのマンション・アパート用プランには、
主装置群 | 機器名称 | 個数 |
---|---|---|
ホームコントローラー | 1個 | |
フラッシュライト | 1個 |
防犯センサー | 機器名称 | 個数 |
---|---|---|
窓・扉用センサー | 最大3個 | |
空間センサー | 最大1個 | |
火災センサー | ||
煙・熱センサー | 最大1個 |
がついてきます。
それぞれの機器の用途をくわしく説明します。
- ホームコントローラー
- セキュリティのセットや解除を行うコントローラー。
- フラッシュライト
- 異常を感知すると光り、周囲の人に危険を知らせる。ただし、集合住宅の場合は基本設置しない。
- 窓・扉用センサー
- 侵入者の存在をいち早く検知するセンサー。
- 空間センサー
- 人の熱を検知するセンサー。室内で侵入者を検知する。
- 火災センサー
- 火災の発生を検知し、異常信号をセコムに送信する。ブザーで、住居内にいる人に火災を知らせる。
必要なセンサーの数は、自宅の間取りによって変わります。セコムの場合、上限数までであれば、同じ料金で好きな数を選べます。さまざまなタイプの家に合わせられるプランです。
センサーをどこにつければいいかわからなくても、問題ありません。実際に設置する前に、セコムの防犯アドバイザーが自宅を訪れ、的確なアドバイスを提供します。
セコムの利用料金
セコム・ホームセキュリティスマートNEOの利用料金をまとめました。
このプランには、2つの料金体系があります。機器をレンタルして、初期費用をおさえる「レンタルプラン」と、機器を最初に買い取る代わりに、月額使用料をおさえる「買取プラン」です。
レンタルプランの利用料は、
- 月額:4,950円
- 初期工事料:47,300円
- 保証金:20,000円
です。
保証金は、非課税かつ契約満了時に返却されるものです。
一方、買取プランの場合の利用料は、
- 月額:3,410円
- 買取システム料金:173,910円
です。初期工事料金は、買取システム料金に含まれるので、別途払う必要はありません。
レンタルプランと買い取りプランの特徴をまとめると、
レンタル | 買い取り | |
---|---|---|
料金 | 初期費用がおさえられる | 月額をおさえられる |
機器の修理 | 無料 | 10年間無料 |
機器の電池交換 | 無料 | 契約期間中は無料 |
となります。
個人的なおすすめは、レンタルプランです。実際、セコムを利用する方のほぼ8割がレンタルプランを選びます。
というのも、
- 初期費用が安くで済む
- 機器のメンテナンスが無料
の2点のメリットがあるからです。私は、特に2つめの、機器のメンテナンスが無料である点が重要だと思います。
セコムの機器は、電池残量の低下や異常があれば、セコムに信号を送信します。信号を受信したセコムのコントロールセンターは、すぐにスタッフを手配して機器の修理を行います。
機器が不完全な状態を長続きさせず、すぐにメンテナンスできるのは、防犯対策を万全にしておくために重要なことです。いつまでも無料でメンテナンス可能なのもありがたいです。
セコムの2大メリット
セコムのホームセキュリティスマートNEOには、のちほど紹介する2つのホームセキュリティと比べて、2つのメリットがあります。
- 駆けつけが何度でも無料
- 犯罪被害に遭ったときは、補償金がでる
の2つです。
まず、セコムは緊急対処員が何度駆けつけても、追加料金は発生しません。間違えて通報してしまっても、問題ありません。
緊急時の通報で怖いのが、「もしかしたら間違いかもしれない」と考えて通報をためらうことです。通報が少しでも遅くなれば、必要な対処ができず、被害が拡大する恐れがあります。最悪の場合、住人に危険が及ぶかもしれません。
セコムの場合、追加料金の発生を心配せずに通報でき、精神的にゆとりを持てます。実際、セコムに来る通報のほとんどは、間違えて通報したものや、勘違いからくるものだそうです。
もし通報が間違いだとしても、緊急対処員が怒ることはありません。先日話を聞いたセコムの関係者は、間違いを恐れず、どんどん通報してほしいとおっしゃっていました。
また、犯罪被害に遭ったときに補償金が出るのも、セコムのメリットです。セコム契約者が犯罪被害に遭った場合、盗難保険と災害見舞金が自動付保されます。
盗難保険は、現金・貴金属の被害が50万円まで、家財が200万円まで適用されます。災害見舞金は、10万円単位で100万円まで支払われます。
セコムは、ほかのホームセキュリティ会社と比べると料金が高いです。それは、犯罪被害にあった契約者に、補償金を支払うためでもあるのです。
leafeeのサービス内容
leafeeは、センサーで窓の施錠管理ができるセキュリティシステムです。専用のスマホアプリを使って、どこでも戸締まりを確認できます。侵入者がきたときには、ブザーが大音量で警報を鳴らして威嚇します。
セコムなどの大手ホームセキュリティと比べると、月額料金が半額以下なので、一人暮らしの方や学生の方でも無理せず利用できます。
初期費用が一切かからないプランがあるのも、人気の理由です。
leafeeのセキュリティ機器
leafeeで使える機器は、
- leafee mag
- 窓用センサー。侵入者を検知するだけでなく、戸締まりの状態も確認できる。
- leafee hub
- leafee機器とBluetoothをつなぐハブ。ブザーが内蔵されており、侵入者が来たら大きな音で威嚇する。
- leafee move
- 熱を検知する人感センサー。
- leafee cam
- 360°見渡せる屋内用スマートセキュリティカメラ。
- 屋外カメラ
- 防水防塵対応の屋外用カメラ。
の5つです。これらの機器を、専用スマホアプリで一括管理できます。
leafeeが優れている点は、外出先でも戸締まりの状態を確認できることです。leafee magは、磁力検知型の窓センサーです。窓枠と窓本体に、それぞれ親機と子機を貼り付け、2つの距離が離れているかどうかを検知します。
つまり、センサーをつけた窓が開閉状態を検知できるのです。
セコムの窓用センサーは、窓に加わる衝撃を検知するタイプのセンサーです。窓が開いているかどうかを検知することはできません。どこにいても戸締まりの状態を確認できるのは、leafeeのメリットです。
leafeeの利用料金
leafeeには、初期費用がかからない(必要機器をレンタルする)サブスクプランと、必要機器を買取り、月額料金をおさえる機器買切り型プランの2つがあります。
また、2つのプランそれぞれに、ネット回線がある方向けの料金とない方向けの料金があります。
4つの料金体系それぞれをまとめました。
サブスクプラン | 初期費用 | 月額 |
---|---|---|
Wi-Fiプラン | 0円 | 1,628円 |
携帯回線プラン | 0円 | 2,178円 |
機器買切り型プラン | 初期費用 | 月額 |
---|---|---|
Wi-Fiプラン | 12,980円 | 1,078円 |
携帯回線プラン | 19,800円 | 1,628円 |
Wi-Fiプランは、ネット回線が利用できる方向けのプランです。そして、携帯回線プランは、ネット環境が自宅にない方向けのプランです。携帯回線プランの場合、SIM・携帯回線付きのleafee hubが提供されます。
すべてのプランが2,000円前後で利用できるので、月額料金が4,950円である、
セコム・ホームセキュリティスマートNEOと比べると、かなり安いです。
サブスクプランと機器買切り型のプランは、初期費用がかかるかどうかの点で異なります。
サブスクプランは、初期費用は一切かかりません。工事費や保証金も必要ありません。その代わり、機器買切り型プランと比べて、月額料金が少し割高です。
機器買切り型プランは、12,980円~の初期費用はかかりますが、月々の料金は割安です。
私が計算したところ、leafeeを1年半以上使い続けるなら、機器買切り型プランの方がトータル利用料金が安くなります。長期での利用を検討するなら、機器買切り型プランの方がおすすめです。
ただし、短期間での利用や、初期費用をかけずにホームセキュリティを利用したいなら、サブスクプランの方がお得です。
スマートルームセキュリティのサービス内容
スマートルームセキュリティは、株式会社プリンシプルが提供するホームセキュリティサービスです。
仕組みや機器の種類は、leafeeと似ています。
leafeeと違う点は、地域の大手警備会社と連携して駆けつけサービスを利用できる点です。オプションサービスを追加すれば、セコムやalsokと同じように駆けつけサービスを利用できます。
シンプルで低価格なホームセキュリティを利用したいが、駆けつけサービスは欲しいと感じる方におすすめです。
スマートルームセキュリティは、取次販売店によってサービスや料金が異なります。本記事で紹介する値段やキャンペーン内容は、関電SOSが販売取次店である場合のものです。
スマートルームセキュリティの機器
スマートルームセキュリティの標準プランに含まれる機器は、
- セキュリティ親機
- マグネットセンサー2個
- ステッカー2枚
です。
セキュリティ親機は、株式会社プリンシプルが提供するスマートフォン端末です。操作はシンプルなので、機械が苦手な方でも簡単に使えます。
マグネットセンサーは、窓や扉に貼り付けて使います。複雑な工事は必要なく、誰でも設置が可能です。
ステッカーは、ドアや窓に貼って使います。警備会社のステッカーを貼るだけで、空き巣はその家をターゲットから外します。
防犯ステッカーの効果やくわしい使い方については、こちらの記事にまとめましたので、参考にしてみてください。
セキュリティ親機やスマホアプリで警備をセットすると、センサーが異常信号を受信したとき、迅速に登録したスマホに通知がきます。
駆けつけ契約をオプションで追加した場合、センサーからの異常信号を受け取った契約者は、警備会社に出動依頼ができます。自宅に一番近い場所にいる警備員が、自宅に駆けつけ見回ります。必要と判断すれば、警察や消防に通報します。
スマートルームセキュリティの最大のメリットは、料金が安いのに駆けつけサービスも利用できる点だと思います。
低コストと安心を両立したい方におすすめです。
スマートルームセキュリティの料金
スマートルームセキュリティには、自宅にWi-Fi環境がある方向けのプランと、ない方向けのプランがあります。
2つのプラン料金を表にまとめました。
初期費用 | 月額利用料 | |
---|---|---|
Wi-Fiモデル | 16,280円 | 550円 |
SIMモデル | 21,780円 | 1,078円 |
月額1,000円前後でホームセキュリティが利用できるので、とてもお得だと思います。
標準プランに追加できる、オプションサービスもあります。オプションサービスの料金は、利用の都度かかるのではなく月額料金に加算されます。
- 駆けつけ契約:528円
- マグネットセンサー1個追加:220円
- SOSボタン1個追加:220円
- カギ預託契約:528円
人気の駆けつけ契約も、月額料金に528円プラスするだけで利用可能です。
駆けつけ契約は、あくまで「いつでも駆けつけてもらえるプランに変更する」ためのオプションです。
出動依頼をするごとに、別途5,500円の出動費がかかります。
セコムと同じように、何度でも無料で駆けつけてもらえるわけではないので、注意が必要です。
3つのセキュリティの選び方
ここまで、「セコム」「leafee」「スマートルームセキュリティ」の基本的な仕組みや料金を説明しました。
一人暮らしの方が、3つのホームセキュリティの中から1つを選ぶのは大変だと思います。それぞれに、共通点や違いがあって、自分に一番合うものを見つけるのが難しいからです。
セキュリティ選びに悩む方のために、私が考える選び方のポイント3つを紹介します。
金銭的なサポートがほしければセコム
セコムには、
- 日本で一番契約数が多い大手
- 何度駆けつけサービスを利用しても追加料金不要
などのメリットがあります。が、私としては、万が一犯罪被害に遭ったときの補償が一番充実しているのが、一番大きなメリットだと考えます。
2021年の警察庁のデータによれば、空き巣被害に遭った方の36.5%が10万円以上の金品を盗まれました。
空き巣は、金銭的な被害が中心となる犯罪です。盗難保険や災害見舞金が自動で付保されるセコムのサービスはとても助かります。
leafeeやスマートルームセキュリティと比べると、月額料金は高い傾向にありますが、その分アフターサービスが充実しています。
万が一のときに、金銭的なサポートがある方がよいと考えるなら、セコムがおすすめです。
戸締まり確認をしたいならleafee
leafeeの特徴は、戸締まりをきちんとしたか、どこからでも確認できる点です。
磁力検知型のセンサーが、窓と窓枠の距離を測って、閉まっているかどうかを確認します。
私はそそっかしくて、外出してから「窓とかカギとかきちんと閉めたかな?」と不安になります。そそっかしい自分が信用できなくて、外出先で不安を感じたり、引き換えして確認することもあります。
leafeeがあれば、どこにいても施錠状態の確認ができるのは、とてもありがたいと思います。
カギをかけたか不安で自宅に戻った経験がある人には、とてもおすすめのホームセキュリティサービスです。
導入に工事が不要で、だれでも簡単に取り付けられるのも魅力です。
2週間無料でお試しできるので、実際に自分でも使えるかどうか確認してから、本サービスを利用するとよいと思います。
安さと駆けつけサービスを両立したいならスマートルームセキュリティ
月額料金が3社の中で一番安いのが、スマートルームセキュリティです。
自宅の防犯対策をしたいが、毎月何千円も支払うのは難しいと感じる方におすすめのサービスです。
Wi-Fiが自宅にある方であれば、月額550円でホームセキュリティを利用できます。
また、料金の安いホームセキュリティを契約したいが、駆けつけサービスも利用したいと考える方にもおすすめです。
安いセキュリティサービスのほとんどに、駆けつけサービスはありません。駆けつけサービスの運営には、多くの人員や拠点が必要なことから、大手にしかできないサービスだからです。
スマートルームセキュリティは、地域にある大手警備会社と連携しているため、料金は安いままで、駆けつけサービスを利用できます。