一人暮らしの引っ越し、近所への挨拶はやめた方が良いのは本当か
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今までは、新生活が始まるとき、引っ越し後の挨拶は当たり前のように行われていた習慣でした。
しかし、今ではライフスタイルの変化から、挨拶をしない方も増えています。かといって、一切挨拶なしで暮らし始めると、印象を悪くしないか気になる方もいます。
結論から言えば、一人暮らしの引っ越しであれば挨拶は必要ないです。防犯面を考えると、近隣への挨拶はデメリットの方が大きいです。
特に、女性の一人暮らしの場合、悪質ないたずらや犯罪に巻き込まれるリスクがあります。挨拶をするのは、大家さんや管理人さんなど最低限の相手だけでよいと思います。
どうしても気になるのであれば、安全面を考慮した方法で挨拶をするのをおすすめです。
近隣住民への挨拶の仕方
少し前までは、マンションやアパートに引っ越してきた場合、右隣と左隣、上の階と下の階の4つの部屋に挨拶するのが一般的でした。
しかし、今ではどの部屋にも挨拶しない方が主流となっています。特に、単身者用の物件では、挨拶するケースは少なくなっています。
一人暮らしをしている人に話を聞いてみると、
不動産会社の担当者に、「挨拶はいらない」と言われた。
という人もいました。住人同士の暗黙の了解としてだけでなく、不動産会社の中でも、「引っ越しの挨拶はなくていい」というのが新常識となりつつあるようです。
挨拶をするデメリット
引っ越しの挨拶をする最大のデメリットは、個人情報が相手に漏れてしまう点です。近所付き合いが希薄になった昨今では、隣に住む人がどんな人なのか知ることはできません。
もしかしたら、危ない人間が住んでいるかもしれません。不必要に自分の情報を相手に教えるのはよくないです。
見た目と名前だけでも、相手はあなたの年代や職業などを推測できます。近隣住民であれば、ライフスタイルを知ろうと思えばすぐに調べられます。
不在の時間帯を知られて、侵入されるリスクもあります。
一人暮らしだと言う必要はない
一人暮らしをしている人に話を聞くと、こんな体験談を教えてくれました。
休みの日に自宅で過ごしていると、急にインターホンが鳴った。出てみると、若い女性が立っていて、「隣に越してきた者です。ご挨拶に伺いました。」と、ちょっとした品物を渡してくれた。
いまどき礼儀正しい子だなあ、と関心した反面、自分には隣の部屋が女性の一人暮らしだとわかってしまった。
もし、自分が女性に危害を加えるような人間だったとしたら、彼女の行動はとても危険なのではないかと感じた。
この話をしてくれた人は、自分が住んでいる物件が単身者用であったため、挨拶に来た女性が一人暮らしをしているとすぐに分かったそうです。
挨拶が3月だったことや、大学が近くにあることなどから、春から進学する学生だろうとまで推測できた、と話してくれました。
挨拶自体はたった数秒でも、相手には思っている以上に自分の情報が伝わります。
個人的な意見となりますが、単身者用物件に引っ越す場合は、挨拶はいらないと思います。相手には一人暮らしだと確実にわかってしまうからです。
大家さん・管理人さんへの挨拶は必須
近隣住民への挨拶は不要ですが、なにかとお世話になる可能性が高い、大家さんや管理人さんには、しっかりと挨拶をしておきましょう。
ただし、近年では不動産会社に管理を任せっきりの大家さんも多いです。契約時に、不動産会社に挨拶をどうするべきか相談しておくのがベストです。
挨拶した方がよいとのことでしたら、引越し後のできるだけ早いタイミングで挨拶するのがおすすめです。
今後、部屋に関して悩みや相談があるときに、真っ先に話をしにいくのが大家さんです。できるだけよい関係を築いておけば、あとの相談もスムーズです。
挨拶にいく時間は早くても朝9時、できれば10時以降が良いです。また、遅くても18時くらいまでには済ませましょう。
忙しいタイミングを避けるため、お昼時も避けた方が無難です。
挨拶に行くときは、よい印象を持ってもらえるよう、清潔感のある格好をしておくとよいです。
なにか挨拶の品を渡すときは、洗剤やタオルなど日持ちのする日用品を持っていくと喜ばれます。
どうしても挨拶したいなら
礼儀としてどうしても近所の人に挨拶をしたいのであれば、防犯面を考慮した工夫が必要です。
具体的な方法としては、
- 親や家族と一緒に挨拶に行く
- 直接会わず、挨拶の品と手紙を置いておく
などがあげられます。
親や家族と一緒に挨拶する
親や家族などと一緒に挨拶に行って、「一人ではない」とアピールする方法があります。引っ越しの手続きをしているときや、荷物の搬入時などに行えば、家族に何度も着てもらう必要がないので、負担になりません。
また、引っ越ししてすぐのタイミングに訪ねることで、相手が詮索や長話を始めたとしても、「片付けがあるので失礼します。」と非礼なくその場を離れられます。
ただし、この方法には以下の2つのデメリットがあります。
- 親が一人暮らしだとばらしてしまう
- 単身者用物件の場合、あまり意味がない
まず、親が引っ越しの挨拶についてきた場合、「この子は初めての一人暮らしで、私達も滅多に来れないので、迷惑をかけるかもしれません。どうぞよろしくお願いします。」などと、挨拶の途中で一人暮らしであることをばらしてしまうことがあります。
親心としては、子どもが一人でもしっかりと暮らしていけるよう、近所の人に見守りを頼む気持ちなのだと思います。
しかし、その言葉がかえってお子さんを危険にさらしてしまうかもしれません。
家族と一緒に挨拶に行くのは、一人暮らしだと悟られないため、あるいはすぐに駆けつけられる距離に家族が居るとアピールするためです。
こちらから、一人暮らしであることや、家族は遠方に住んでいることなどは言わないようにする必要があります。
また、単身者用物件に引っ越す場合は、家族と挨拶に行ってもあまり意味はありません。
いくら付添の人が一緒にいても、実際に生活するのは一人だとわかるからです。
引っ越す物件の条件によっては、家族が一緒に挨拶してもあまり意味がない可能性があるのです。
挨拶の品と手紙を置いておく
相手に直接会わずに、挨拶の品だけ置いておく方法もあります。
これは、本来挨拶にいった相手が不在だった場合の対処法として使われているものです。
玄関や郵便受けに、「○○号室に引っ越してきた者です。挨拶に伺いましたが、不在でしたので置いておきます。」と書いた手紙と、挨拶の品を一緒に置いておくというものです。
この方法であれば、相手に直接会わずに礼儀を通せるので、どうしても気になる方におすすめの方法です。
まとめ
結論として、一人暮らしの引っ越しの挨拶はデメリットの方が大きいのでやめた方がよいです。
大家さんなどお世話になる可能性が高い人にはしっかりと挨拶する必要がありますが、他の方には接点ができない限り挨拶しなくてもよいと思います。
どうしても気になるなら、工夫を凝らして挨拶する方法もありますが、自分の情報を伝えすぎないように注意が必要です。
初めての一人暮らしだと、不安に感じることもたくさんあるかと思います。一人暮らしの方でも利用できるホームセキュリティなどもあるので、自分の安全を守るために導入を検討するのもおすすめです。
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