ルーバー窓はなぜ狙われやすい?空き巣に侵入を諦めさせる6つの防犯対策

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戸建てのルーバー窓

ルーバー窓は換気をするのに最適な窓で、風呂場やキッチンで活躍しています。

操作が簡単で便利な窓なので、一時期は取り付ける住宅も多かったですが、今では防犯面で危険だと認識されています

築年数が経っている戸建てやアパートでは、防犯対策をしていないルーバー窓が意外と多いです。

対策をしていないルーバー窓がある方へ、空き巣に狙われやすい理由と対策方法を解説します。

※金額・手数料表記はすべて税込です。

浴室の換気にはぴったり

ルーバー窓

ルーバー窓は、ジャロジー窓とも呼ばれます。ガラス・アクリルなどの細長い板(ルーバー)を、ブラインドカーテンのように何枚も組み合わせている窓のことです。

窓の機能には、視認・採光・通風の3つがあります。

【視認】窓から外の様子を見る

【採光】太陽の光を部屋に取り入れる

【通風】風を通す、外の音を室内で聞く

ルーバー窓は、採光・通風を目的として付けられることが多いです。デザイン性に富んでいておしゃれなものも多いので、戸建て・マンションに関わらず使用します。

浴室やトイレなど湿気や水気が多く、換気の必要な場所に設置します。手でハンドルを回して開閉し、板の角度を細かく調節できるため、雨の日でも気にせず換気できるので便利です。

ルーバー窓のメリット

ルーバー窓を使用するメリットは以下の通りです。

  • ルーバー部分の角度を変えられるので、雨の日でも換気できる
  • 板の角度を調節すれば、換気していても室内が隠せる
  • ガラス板が一枚だけ破損した場合でもすぐに交換できる
  • 室内からでも、ガラスの外側を掃除できる

引き違い窓とは異なり、窓を開けていても雨が入らないように調節できますし、室内を見えなくすることも可能です。窓を開けていても人は通り抜けできないので、安心感があります。

小さいサイズの窓でも十分な換気ができるので、湿気がこもりやすい部屋においてルーバー窓は便利です。しかしルーバー窓はメリットばかりでなく、防犯面での心配があります。

ルーバー窓のデメリット

ルーバー窓は、以下の点でデメリットです。

  • 簡単に取り外しができるので防犯性が低い
  • 隙間ができやすく気密性が悪い
  • 断熱性が弱いので寒冷地には向かない
  • 初期費用が高い
  • ガラス一枚一枚の強度が低い
  • 壊れやすく、一部の板だけ完全に閉まらなくなることもある

ガラス板を少しずつずらして重ねたようなルーバー窓では、窓を閉めたつもりでも隙間ができるので、気密性や断熱性が弱くなります

【気密性】室内から屋外・屋外から室内に通る、空気の流れを防ぐ

【断熱性】屋外の空気を中に通さない

特に、ルーバー窓の近くではコールドドラフト現象が起こりやすいです。

コールドドラフトとは

断熱性が低い窓は、外気の影響を受けやすいです。窓付近で冷やされた室内の空気は、下降気流になりやすいので、床全体を冷やします。

冷たい空気が下に流れると同時に、暖かい空気が上に押される現象をコールドドラフトと呼びます。

コールドドラフト現象が起こると、床暖房やストーブをつけていても足元は冷えたままなので、暖房の効きが悪いと感じます。

断熱性を高めるために、複層ガラスになったルーバー窓も販売されています。複層ガラスは気密性・断熱性を高めますが、防犯力に大きな変化はありません。

空き巣の侵入方法

泥棒が侵入するイラスト

ルーバー窓は、ガラスを留め具でとめているだけなので、誰でも簡単に取り外すことができます。

窓を掃除するときも手軽に外せるので便利ですが、泥棒にとっては侵入しやすい窓になります。参考までに、ルーバー窓の取り外し方の動画をご覧ください。

5枚ほど板を外せば、人が通り抜けられるくらいの隙間が空きます。板を外す過程で大きな音は出ませんし、時間もかかりません。

侵入時間が5分以上かかると、7割の空き巣は諦めるといわれています。ルーバー窓からの侵入は5分もかからないので、たやすく侵入され防犯性はかなり低いです。

そのため、留守だとわかっている・ルーバー窓が死角にある住宅は、空き巣に有利な条件がそろっていてターゲットにされやすいです。

また、ルーバー窓での被害は空き巣だけではありません。「ガラスとガラスのわずかな隙間にスマホを差し込んで部屋の中を盗撮」という事件も起こっています。

また、ルーバー窓には鍵がついていません。そのためハンドルを最後まで回してきっちり窓を閉めていても、手でこじ開けることが可能です。

賃貸でもできる対策方法

ルーバー窓からの侵入・盗撮を対策する方法としては、

  • 面格子(外・内)
  • ルーバープロテクター
  • 振動型感知器
  • 防犯砂利
  • センサーライト
  • 防犯カメラ

があります。

なかでも、面格子がもっとも一般です。大がかりな工事が必要ないので、ルーバープロテクター・振動型感知器は賃貸でも導入できます

防犯砂利・センサーライト・防犯カメラは、戸建て向けですが、非常に効果的です。

面格子

ヒシクロスの面格子

ルーバー窓の防犯対策でもっともよく用いられる方法は、外から面格子を取り付けることです。外から面格子をつければ、一目で防犯対策をしていることがわかり、抑止力になります

賃貸物件で面格子を取り付けたいときには、原状回復できない場合もあるので大家さんに相談することが必須です。

セキュリティを強化することは大家さんにとってもメリットなので、交渉次第では金銭面で手助けしてもらえるかもしれません。

面格子は、おもに3タイプがあります。

縦格子
値段が安く昔からよく使われるが、防犯性は低い
ヒシクロス
左右斜めにバーが入っていて防犯の強度はあがる、縦格子より割高
ステンレス製
さびにくく耐久性もあるので、面格子の中ではもっとも防犯性が高い

面格子のなかでも特に縦格子は、隙間から手を入れることも可能なので、盗撮の対策としては弱いかもしれません。

面格子を突破する方法は、ネジをはずす・格子を切断する・バールなどでこじ開けるなどがあります。ステンレス製の面格子は強度があるので、力でこじ開けることは難しく、防犯性が高いです。

ただ、ネジが外から見えているとドライバーで簡単にはずすことができます。ルーバー窓を取り付けるときにネジの頭をつぶす・隠す加工もできるので、業者の方に相談すると安心です。

面格子を外側に設置できない場合は、内側に取り付けることも可能です。

外から面格子がついていることを判別しにくくなるため、抑止力は弱くなりますが、外壁の美観が保たれます。

面格子のタイプによっては、「CPマーク」がついているものがあります。CPマークは、泥棒の侵入に5分以上耐えられると認定された商品につきます。

CPマークは警察庁で指定されており、防犯性能もお墨付きなので、CPマーク付きの面格子がおすすめです。

ルーバープロテクター、振動感知器

ルーバープロテクター

ルーバープロテクターは、ガラス板を一つずつ取り外して設置し、板を固定する器具です。取り付けにはドライバーが必要です。

空き巣が侵入するときにもドライバーを使うので、時間稼ぎになります。時間はかかりますが、取り外すことは可能なので、完全な防犯対策にはなりません。

しかし、侵入に時間がかかると空き巣は諦めやすくなるので、重要な対策の一つです。面格子をつけられない賃貸でも、気軽に導入できます。

ルーバープロテクターはこちら(楽天市場)

賃貸物件でもできる対策として、振動感知器も便利です。機器のスイッチをオンにすると、窓の振動を感じたときに大きな音を出して犯人を威嚇します。

空き巣は音と光を嫌う傾向があるので、音が出る防犯グッズは有効な手段になります。

振動感知器はたくさんの種類があります。ルーバー窓に取り付ける場合は、窓を閉めたときに重なるガラス部分を考慮に入れて、幅に合うサイズを選ぶと無難です。

防犯砂利

防犯砂利を踏む泥棒

防犯砂利とは、ひとつひとつの粒が大きい砂で、人が歩くと大きな音を出します

見た目は小石のようですが、ガラスを溶かして作られたものが多いため、カラーバリエーションも豊富で、庭にまくと美観もよくなります。

狙われやすい窓の下やベランダにまくだけで、防犯効果が得られます。

注意点は、防犯砂利を敷く前に雑草をしっかり抜いておくこと・防草シートを用意することです。雑草が生えた状態で防犯砂利を敷くと、防犯のための音が小さくなります。

見た目もよくないため、「防犯対策はしているけれど抜け目がありそう」と空き巣に判断され、逆効果になる危険性もあります。

防犯砂利の料金や、利用時の注意事項に関して、以下の記事にまとめています。

センサーライト

センサーライト

空き巣は明かりを嫌うため、センサーライトが付いている家や窓は避ける傾向があります。急に明かりが点くプや、暗くなると自動で点くタイプなどたくさんの種類があります。コンセント式・乾電池式・ソーラー式が分かれているので、取り付ける場所によって合うものを選びます。

空き巣にコンセントや乾電池を抜かれるとセンサーライトは機能しなくなるので、設置したい場所が日の当たる場所であれば、ソーラー式がおすすめです。

ピースアップのセンサーライトは、ソーラー充電で、点灯モードが3パターン選択できます。

ピースアップのセンサーライトはこちら(楽天市場)

防犯カメラ

防犯カメラ

防犯カメラを設置することは、空き巣対策にもっとも効果的です。ルーバー窓付近の防犯だけでなく、家全体の守りを強化します。

ただし防犯カメラの導入は費用が高くなりがちなのも事実です。ダミーカメラを付ける手もありますが、結論から言うとあまりおすすめしません。

ダミーカメラは安く購入できるぶん、見た目も本物に劣ります。空き巣は防犯カメラについてくわしく調べている可能性があるので、安っぽい見た目だとすぐにダミーだと見抜かれます

防犯カメラを導入するのであれば、ホームセキュリティに入ることを検討してみるのもよいかもしれません。気になる方は、下記の記事が参考になるかと思います。

ルーバー窓の防犯対策は必須

CPマークのロゴ

ルーバー窓はガラス板を簡単に取り外し、大きな音を出すことなく侵入できるので、防犯対策が必須です。

賃貸でのルーバー窓の対策をする場合には、ルーバープロテクトが手軽で便利です。振動感知器も簡単に設置できますが、手を伸ばしてスイッチを切られる可能性もあります。

戸建てでは、面格子を付けることがもっとも一般的で、効果が見込める対策です。面格子はたくさんの種類がありますが、CPマーク付きだと「5分以上の侵入に耐えられる」という証になるのでおすすめです。

CPマークについてくわしく知りたい場合は、警察庁の住まいる防犯110番に載っています。

庭付きの戸建てでは防犯砂利が効果的です。センサーライト・防犯カメラを導入したいときには、ホームセキュリティに入るとより安心です。

ホームセキュリティで最も知名度が高いセコムの記事はこちらです。

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