CPマークとは?空き巣被害を防ぐ防犯ガラスの選び方や特徴について解説
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防犯対策のうえで注意してほしいのが、CPマークです。CPマークとは、建物に使われる部品につくマークです。
厳しい試験に合格し、防犯性能が高いという判断の部品にのみ与えられます。具体的には、ドア、窓、シャッターの部品につく場合が多いです。
空き巣対策のとき、CPマークつきの部品使用は、とても重要です。
防犯性能が高い部品を使うと、空き巣に狙われても侵入させないなどのメリットを得られます。
本記事ではCPマークや、をまた、CPマークが特に重要視される窓の選び方や、おさえておくべきポイントについても説明します。
CPマークとは
CPマークのCPとは、「CrimePrevention(防犯)」の略です。厳しい試験をパスしたものだけが防犯建物部品とよばれ、CPマークをつけられます。
窓関連の部品、ドア関連の部品、シャッター関連の部品につくことが多いです。
2004年には、警察庁がCPマークを与えた防犯建物部品一覧を公表しています。
CPマークの基準試験は、「侵入攻撃に対して5分以上耐えられるか」です。
5分という基準は、警察庁が侵入犯への調査の際に、「侵入に5分以上かかったら諦める」という回答者が大多数だったからです。
侵入者に犯行を諦めさせるには、5分の防衛力があれば、ひとまずは安心です。テストでは、製品にありとあらゆる侵入攻撃を行い、5分間耐えられるか確認します。
CPマークが作られた理由は、それまで防犯性能の高さを決める基準がなかったからです。決められた防犯性能基準がなく、メーカーが「これは防犯性能が高い商品です」といえば、防犯性部品として販売できたのです。
結果、防犯性能の低い粗悪品が市場に出回りました。その状況を打破するため、警察・国土交通省・経済産業省・日本ロック工業会などの民間団体が、官民合同会議を行いました。
会議で決められた試験基準を元に、CPマークが生まれたのです。
cpマークは、厳しい試験を乗り越えた防犯性能が高い建物部品につけられるマークです。
基準は、侵入犯罪者が侵入を諦める目安の5分間、侵入攻撃に耐えられるか。
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窓の防犯対策の重要性
空き巣対策には、CPマークつきの窓ガラスや防犯フィルムがおすすめです。なぜなら空き巣の半数以上は、窓から侵入します。
言い換えれば、窓の防犯対策をすれば、半分以上の空き巣を撃退できます。
窓の防犯対策や、CPのマークつき部品の重要性をお伝えします。
空き巣の半数以上は窓から侵入
警察庁の調べによると、2018年の一戸建て住宅に対する侵入窃盗被害のうち、57.6%は窓からの侵入です。
共同住宅でも、3階以下なら半数の53.3%が窓から侵入しています。3階以上の建物でも、32.9%が窓からの侵入です。
侵入手段でいちばん多いのは、無締り(むじまり)です。不用心に鍵をかけないままだと、そこから侵入の可能性が高くなります。
次に多いのが、ガラス破りです。ガラスに穴を開け、割れた部分から手を入れて解錠します。CPマーク付きの窓ガラスは衝撃に強く、このガラス破り対策ができます。
侵入に5分以上かかれば諦める
CPマークの基準になる、「5分間の侵入攻撃に耐えられるか」ですが、これは空き巣の心理に基づき決めたものです。
空き巣は、周囲の人間に行為がばれるのをなにより恐れます。通報や、顔を覚えられる可能性があるからです。
よって、侵入に時間がかからない家を狙います。
警察が侵入犯罪を犯した人に聞き取り調査したところ、侵入に5分以上かかった場合、73%の空き巣が諦めるとの結果でした。
5分間耐えられれば、ほとんどの空き巣を撃退できるということになります。
空き巣は、周囲に犯罪がばれるのをなにより嫌がります。
防犯ガラスでの対策のほか、音や光を使った方法も有効です。
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防犯ガラスや防犯フィルムの特徴
CPマークのついた防犯ガラスは、2枚以上のガラスの間に、柔軟性のある中間膜を挟んで接着したものです。中間膜があると衝撃が吸収され、硬いものを叩きつけても、貫通しにくく破片も飛び散りにくくなります。
ハンマー状のものを叩きつける実験では、7回打撃を加えても解錠に十分な穴があかなかったとのことです。
防犯フィルムは、窓ガラスの表面に貼る大きなフィルムです。頑丈なフィルムは、剥がれにくく破れにくい素材です。
防犯ガラスと同じく、7回打撃を加えても解錠に十分な穴はあきませんでした。
ここで注意してほしいのが、防犯ガラスと強化ガラスの違いです。
「我が家の窓は、強化ガラスだから大丈夫」と安心していませんか?実は強化ガラスは防犯対策用のガラスではありません。
本来、強い風圧にも耐えられるガラスとして販売しています。打撃による損傷は想定外です。
ガラス破り対策には、防犯ガラスや、防犯フィルムの使用をおすすめします。
その際、CPマークがついた製品かどうか確認しておくとより安心です。
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