掃き出し窓は空き巣が真っ先に狙う場所、防犯対策の方法とおすすめグッズ
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掃き出し窓は、床面に接する大きな窓のことを指します。ほとんどの一戸建て住宅に設置されています。
大きくて人の出入りがしやすいため、庭やバルコニーへの出入口としている方が多いかと思います。我が家でも、外に布団を干しに出すときに掃き出し窓を使います。
しかし、大きくて出入りがしやすいというメリットは、空き巣に狙われやすいというデメリットにも繋がります。
近年の研究では、空き巣のうち57.6%が窓から住宅内へ侵入します。そして、そのうち48.6%が掃き出し窓を狙って侵入します。
つまり、空き巣全体の約28%が掃き出し窓から侵入するのです。玄関から侵入する空き巣が18.2%しかいないことを考えると、以下に掃き出し窓の防犯が重要かがわかります。
本記事では、空き巣がどんな手口で侵入するのか。掃き出し窓の防犯対策をするにはどんな方法やグッズを用いるべきかを解説します。
目次
掃き出し窓を狙う空き巣の実態
掃き出し窓を狙う空き巣の対策をするなら、相手がどのような手口で侵入を試みるか知っておくことが大事です。
警察庁のデータや、研究データを用いて、具体的な手口を解説します。
空き巣の約6割は窓から侵入する
警察庁の調べによると、一戸建て住宅で発生した空き巣(2018年度)のうち、約6割が窓から侵入しました。玄関や勝手口など、人が空き巣と聞いてイメージする侵入場所を大きく上回る数字です。
そのうち一番多かった侵入手口は、無施錠の窓を狙う手法です。窓は、玄関と違って念入りに施錠しない方が多く、開いたままのケースがかなり多いのです。空き巣被害を防ぐのであれば、まず第一に窓の施錠を徹底するのが大切です。
次に多いのが、ガラス破りです。ガラス破りとは、器具を使って窓を割り、内側に手を突っ込んで鍵を外す手口です。小さな穴を開けるだけなので、時間がかかりません。また、ガスバーナーなどでガラスを焼き切れば、大きな音がすることもありません。
誰にも気づかれることなく5分以内に侵入できる手口です。
掃き出し窓が狙われやすい理由
財団法人都市防犯研究センターのデータによると、窓から侵入した空き巣のうち、48.6%の空き巣が掃き出し窓から侵入します。
つまり、空き巣全体の28%が掃き出し窓を侵入経路として選びます。この数字は、玄関の18.2%や勝手口の15.2%よりもかなり多いです。
個人的に、なぜ掃き出し窓が狙われやすいのか、理由を考えてみました。
- 人の出入りが簡単である
- 施錠がクレセント錠のみであることが多い
- 家財が集中するリビングに隣接している
- カーテンや植木など隠れる場所がある
それぞれについて詳しく説明します。
人の出入りがしやすい
まず、掃き出し窓は人が出入りしやすい窓です。窓が床面まで伸びているので、スムーズな出入りが可能です。鍵さえ開けてしまえば、誰でも手軽に出入りできるため、空き巣が侵入口として選びやすいのです。
また、腰高窓(腰の高さ以上の位置にある窓)と比べて、人が出入りしていて違和感を持つ人がいません。腰高窓の外から室内に入ろうとする人がいれば、明らかに侵入者だとわかります。
しかし、掃き出し窓から人が出入りしていても、あまり違和感がありません。たとえ住民以外が出入りしていたとしても、その人物が作業着を着ていれば、「業者が出入りしているのかな」程度で気にも留めないかと思います。
空き巣は、街に馴染む格好で犯行に及びます。作業着を着て、工具箱を持った空き巣であれば、街の人でも気づけない可能性が高いです。
鍵がクレセント錠のみである
クレセント錠とは、半月型の鍵のことを指します。取っ手を回すと、金具と金具が噛み合って施錠されます。多くの窓についている鍵の種類です。
実は、クレセント錠には防犯効果はありません。もともとは、窓ガラスを固定する程度の目的で設置されたものです。クレセント錠だけでは、十分な防犯効果を得られません。
しかし、クレセント錠の効果を過信する方が多く、窓の鍵はクレセント錠1つだけというケースがほとんどです。
窓の防犯効果を高めるのであれば、補助錠等を併用するのが有効です。
リビングに隣接している
掃き出し窓の多くがリビングに隣接しているのも、空き巣の侵入口として選ばれる理由だと思います。
リビングには、通帳やカードなど重要なものを保管している家庭がとても多いです。また、比較的高級な家財が集まりやすい場所でもあります。
掃き出し窓から侵入して、リビングを物色して立ち去るのであれば、短時間で金目の物を盗み出すことが可能です。
隠れ場所がある
掃き出し窓の近くには、空き巣にとってちょうど良い隠れ場所があることが多いです。
大きな掃き出し窓は、周囲の目が気になります。そのため、カーテンを設置して外部からの目を遮断している家庭がほとんどです。
カーテン以外に、日よけやグリーンカーテンを設置したり、ものを置いて外から見えないように工夫している方もいるのではないでしょうか。
その工夫を空き巣に悪用される可能性があるのです。
日よけやグリーンカーテンは、空き巣が解錠作業をする際に、絶好の隠れ場所となります。荷物や植木で人目を遮っている場合も同様です。
我が家でも、掃き出し窓の前にすだれを設置していますが、少し離れた場所から見ると、すだれの裏に人がいても気づけません。
隠れ場所が十分ある点でも、掃き出し窓は空き巣が侵入しやすい環境が整っているのです。
日よけやグリーンカーテンの危険性については、以下の記事で詳しく解説しています。
掃き出し窓の防犯対策
掃き出し窓の防犯対策には、以下の3つの観点が必要です。
- しっかりと施錠して隙をなくす
- 鍵を増やして侵入を難しくする
- ガラスを強化して割れなくする
それぞれの観点にそって、以下の5つの対策方法を提案します。
- 施錠の徹底
- 補助錠の利用
- 窓用センサーの利用
- 二重窓の利用
- 防犯フィルムの利用
5つの対策方法について詳しく解説します。
施錠の徹底
まず第一に実践するべき対策方法が、窓の施錠の徹底です。当たり前のことじゃないかと感じるかもしれませんが、実際、空き巣の半数近くは無施錠の窓・ドアから侵入します。
意外と完璧な戸締まりができている方は少ないのです。
近くのコンビニでの買い出しや、ゴミ捨ての間のわずかな時間であっても、きちんと鍵を閉めておきます。
窓の換気にも十分注意が必要です。換気は家に誰かが居るときに行い、終了後はきちんと施錠します。
補助錠の利用
補助錠などの防犯グッズを使って、「鍵を増やす」方法も有効です。補助錠とは、あとから設置が可能な鍵のことで、1,000円前後で購入できます。
両面テープで貼り付けて設置する製品が多く、誰でも簡単に利用できるのがメリットです。
補助錠を利用する目的は、空き巣に犯行をあきらめさせることです。
警察庁のデータによると、空き巣は、解錠に5分以上かかったとき、侵入をあきらめてその場を去る傾向にあります。データをまとめた画像は以下のとおりです。
5分以上かかると、周囲の人に気づかれるリスクが高まるため、いさぎよくあきらめる空き巣が多いのだそうです。
補助錠を利用すると、空き巣は2つの鍵を開けなくてはなりません。解錠までの時間が2倍となるので、犯行をあきらめさせることができるのです。
補助錠のなかには、外側が防犯ステッカーのようなデザインのものがあり、空き巣に対して防犯意識の高さをアピールできます。
特におすすめなのが、ALSOKロックです。有名なホームセキュリティ会社ALSOKが販売する防犯グッズで、ALSOKのロゴマークが外側についています。
ALSOKのロゴマークで空き巣を威嚇できるので、より高い防犯効果が期待できます。
ALSOKロックの詳しい使い方や防犯効果、使用時の注意点については、以下の記事で詳しく解説しています。
あわせて読みたい:
ALSOKロックの空き巣撃退効果を検証、正しい使い方や注意点も
窓用センサーの利用
窓用センサーとは、窓に設置して使う防犯センサーです。窓が開いたことを感知するタイプや、窓への衝撃を検知するタイプなど、様々な種類があります。
警戒モードにしたときに、センサーに反応が合った場合、大きな音が鳴ります。万が一、空き巣が侵入してきても、アラーム音で威嚇することで撃退が可能です。
窓用センサーの種類や使い分け、おすすめグッズに関しては、こちらの記事で解説しています。
掃き出し窓に設置するなら、衝撃を検知するタイプよりも、窓の開閉を検知するタイプの方がおすすめです。掃き出し窓は大きいため、空き巣以外の衝撃が加わる可能性が高く、誤報が予想されるからです。
例えば、我が家では、ペットの犬が遊んでいるときに窓にぶつかってしまうことがあります。また、布団を干すときなど大きな荷物を持っていると、前が見にくくてぶつかることもあります。
そんな日常生活で起こる衝撃にも、窓センサーが反応する可能性があります。これは、床面に接する掃き出し窓だからこそ起こるデメリットだと思います。
二重窓の利用
北国や雪の多い地域であれば、窓ガラスを二枚はめ込む、二重窓スタイルの掃き出し窓があるかもしれません。
二重窓には、外の寒い空気を室内に入れない効果だけでなく、空き巣から家を守る効果もあります。
窓ガラスが2枚あるため、外から侵入するには、2回ガラス破りをしなくてはならないからです。補助錠と同じように、鍵の数を増やすことで、空き巣に侵入をあきらめさせる効果があります。
その他にも、二重窓には外の騒音をシャットアウトする防音効果もあります。防犯対策と平行して、騒音対策や寒さ対策をしたい場合は、二重窓の導入もおすすめです。
そして、すでに自宅に二重窓がある家庭では、必ず鍵を2つとも閉めることを徹底してください。二重窓だと、内窓と外窓どちらか片方の鍵をかけておけば十分だと考えてしまいがちです。が、防犯効果を求めるのであれば、両方閉めなくてはなりません。
宝の持ち腐れとならないように、どちらの鍵もしっかりと閉める習慣をつけることが大切です。
二重窓の防犯効果については、以下の記事で詳しく解説しています。
あわせて読みたい:
二重窓は空き巣対策に有効か、他の窓用防犯グッズと効果を比較
防犯フィルムの利用
防犯フィルムとは、窓ガラスに貼るための耐久性の高い特殊なフィルムを指します。
貼ると、特殊な器具で窓破りをしようとしても、ガラスが割れません。空き巣に犯行をあきらめさせられます。
近年では、100円ショップやホームセンターで安い部分用の防犯フィルムを購入できますが、これらは空き巣対策としてはおすすめできません。
部分用の防犯フィルムは、クレセント錠の周りだけを保護するフィルムです。が、たとえ部分用防犯フィルムを貼ったとしても、空き巣はフィルムの外側に穴を開けて、手を差し込んで解錠します。
何も貼らない状態よりは解錠に手間がかかりますが、あきらめさせるほどの効果は得られないのです。
防犯フィルムを貼るのであれば、窓全体に貼る大きなものをおすすめします。また、高い防犯性があると証明された製品のみに与えられるCPマークつきのフィルムを選ぶことも重要です。
個人的には、防犯フィルムは防犯ガラスよりも有能だと考えています。というのも、防犯ガラスの場合は、ガラスそのものが強いので、外側からの衝撃にも内側からの衝撃にも強いです。つまり、内側から割ることが難しいのです。
万が一災害などで出入口が塞がれ、窓ガラスを割って脱出する場合、防犯ガラスだと内側から割れない可能性があります。いざというときに瞬時に脱出できないリスクがあるのです。
一方、防犯フィルムであれば、外側にのみ貼り付けておくことで、内側の強度をそのままにできます。緊急脱出が必要なときには、自宅内にある硬いものをぶつけるだけで、ガラスを割れます。
防犯フィルムについては以下の記事で、詳しく説明しています。
あわせて読みたい:
防犯フィルムは貼り方を間違えると簡単に侵入できる原因に、正しい貼り方や選び方
まとめ
掃き出し窓は、一軒家の住宅でも特に空き巣に狙われやすい場所です。ですが、逆に考えれば、掃き出し窓さえしっかり対策していれば、大半の空き巣を撃退できます。
防犯グッズをうまく使いながら、対策をしっかり行うことが重要です。
そして、当たり前すぎると軽視せず、戸締まりの確認や徹底をするだけでも、かなりの効果が得られます。
掃き出し窓以外にも空き巣に狙われやすい窓として、ルーバー窓があります。ルーバー窓の防犯対策については、以下の記事で詳しく解説しています。
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ルーバー窓はなぜ狙われやすい?空き巣に侵入を諦めさせる6つの防犯対策
