センサーライトは設置方法を間違えると防犯効果が落ちる?正しい付け方や選び方
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空き巣の特徴に、音と光を恐れる点があげられます。音や光があると、自分自身の存在が周囲にばれやすくなるからです。
警察庁の調べによると、センサーライトをきっかけに侵入をあきらめた経験がある空き巣は、全体の10%以上にのぼります。
センサーライトをつけるだけで、空き巣に犯罪を諦めさせることも可能なのです。
しかし、センサーライトは正しく設置しないと効果がありません。設置しても、まったく意味がない場合もあるのです。
間違った設置方法でのデメリットや、正しいつけ方、センサーライトの活用方法について説明します。
目次
誤った設置方法によって起こるデメリット
センサーライトは、空き巣を撃退する効果がありますが、設置方法を間違えると効果が半減します。
設置時に非常に重要なのが、設置位置です。
設置位置を間違えると、空き巣はセンサーライトを恐れなくなります。
敷地の外を照らすと効果が半減
センサーライトは、自宅の敷地内のみを照らすようにしなくてはなりません。
敷地外を照らすと、通行人が通るたびにライトが光ります。人間は単純な生き物です。ライトが日常的に光ると慣れます。
慣れてしまうと、本当に空き巣が中に侵入しても気づけなくなります。
ライトに慣れるのは、家の住人だけではありません。周囲に住む人たちも、ライトが光ることになんの違和感も覚えなくなります。
本来センサーライトは、人が来たのをセンサーで感知し、ライトで照らし周囲に気づかせます。近所の人に、異常を知らせる効果もあるのです。
しかし、ライトの光に慣れると、その異常に気づけなくなります。
実際、私の近所にも、センサーライトを敷地外に向けて設置した家があります。設置当初は、通るたびに光に驚きましたが、今ではなんとも思いません。
どの場所を通ればライトが光るかまで、認識できます。
センサーライトは通行人に頻繁に反応する敷地外ではなく、敷地の内側に設置するべきなのです。
プロの空き巣は何度も下見を繰り返す
センサーライトを、敷地外に設置してはいけない理由がもう一つあります。というのも、敷地外にライトを設置すると事前に設置場所がばれるからです。
空き巣は、実際の犯行前に念入りに下見します。
下見では、
- 自宅の防犯設備はどうなっているか
を確認します。ホームセキュリティを導入しているか、番犬がいるかなど、かなりくわしいところまでチェックします。
外部から丸わかりの位置にライトを設置すると、下見の時点で気づかれます。
本来、センサーライトは急に空き巣を照らして驚かせる防犯グッズです。あらかじめどこにあって、どう照らすかわかっているライトは、空き巣も怖がりません。
防犯効果がなくなってしまいます。
できればセンサーライトは、外から見えない場所や建物に近い場所への設置がおすすめです。
空き巣は下見にとても長い時間を割きます。警察庁の調べによると、2回以上下見を行う空き巣がほとんどだそうです。
防犯設備のほかにも、
- 人目は少ないか
- 侵入しやすいか
- 留守の時間は多いか
などに着目して下見します。空き巣が下見時に注目する点に関しては、以下の記事で解説しています。
あわせて読みたい:
侵入しやすい家は下見でわかる、空き巣が好む時間帯・曜日はあるのか
センサーライトは玄関や窓付近につける
センサーライトが敷地外を照らすと、防犯効果が半減します。では、どこに設置すればよいかというと、かぎりなく玄関や窓に近い場所です。
通行人や車などに、センサーが反応しにくいようにするのが重要です。下見時点で空き巣がライトに気づかないようにしておくと、防犯効果がより高まります。
ほかにも、センサーの設置には、以下の点に注意が必要です。
- 振動や衝撃を受けやすい場所
- 頻繁に開閉するカーテンの近く
- 植物の近く
- エアコンの室外機の近く
ライトにつくセンサーの種類にもよりますが、これらの場所は避けた方が無難です。多くのセンサーライトは「動き」や「温度」に反応します。
風で揺れやすい柱の上に設置すると、センサーが常に反応します。同じ理由で、エアコンの室外機が側にあると、常に風を受けてセンサーが作動します。
設置するなら、風や振動の影響を受けにくい場所です。エアコンの室外機が側にあっても、風が当たらないなら問題ありません。
ライトが照らす範囲内の風にも、注意が必要です。センサーが感知する範囲に、頻繁に開閉するカーテンがあると、そのたびに反応します。
風で動きやすい植物があるときも同じです。
センサーライトの設置には、
- 通行人がすぐ近くを通らないか
- センサー感知範囲に揺れ動くものがないか
- ライトを設置する場所が揺れ動かないか
に気をつける必要があります。
センサーライトの3つの効果
光で相手を威嚇するセンサーライトには、大きく分けて3つの効果があります。
具体的には、
- 光で周囲に異常を知らせる
- 侵入者を驚かせる
- 見通しが悪い場所を明るく照らす
の3つです。
それぞれの効果について説明します。
光で異常を知らせる
センサーライトの一番大きな効果が、光で侵入者に気づかせる点です。
センサーが反応し、あたりを照らせば、住居内にいる人が侵入者の存在に気づけます。
この光は住人だけでなく、周囲にいる人にも異常がわかるのが大きなメリットです。
近所に住む人や、通行人が異常に気づくケースもあります。
ただし、先程デメリットとしてあげたように、慣れてしまうリスクがあります。光ることが当たり前になると、異常に気づかなくなります。
侵入者を驚かせる
センサーライトが光ると、侵入者が驚きます。多くの空き巣は心理的なダメージを与えられると、犯行をあきらめます。
今にも侵入しようという空き巣は、とても緊張し気が張り詰めています。
そんなときに明るい光で照らされると、思う以上に驚きます。
空き巣は捕まるのを何より恐れます。少しでも失敗しそうな要因を見つけるとあきらめます。
センサーでの威嚇は、十分有効だと考えられます。
見通しが悪い場所を照らす
家の周囲の見通しが悪く、夜暗い場所があると危険です。
隠れ場所になる暗い場所や物陰が多い家は、空き巣のターゲットに選ばれやすいのです。
センサーライトは、玄関などの出入り口だけでなく空き巣が隠れそうな見通しの悪い場所に設置するのも有効です。
空き巣の57.6%は窓から侵入します。以下の画像は、空き巣の侵入経路をまとめたものです。
センサーライトを、玄関だけに設置する家庭はたくさんありますが、できれば窓近くもおすすめです。
空き巣は、大体しゃがんだ体勢で窓を解錠します。大人一人がしゃがんで作業する隠れ場所さえあれば、空き巣は簡単に室内に侵入します。
窓付近に物陰があると、狙われる可能性が高くなります。
先ほど提示のデータは、一軒家に関するものです。マンションやアパートの場合は、窓と並んでベランダから侵入するケースが多いといわれます。玄関以外に、ベランダにもライトを設置しておくと安心です。
以下の記事で、ベランダの防犯対策についてくわしく説明しています。
あわせて読みたい:
ベランダの防犯対策5選、センサーライトで空き巣を近づかせない
センサーライトの3つの種類
センサーライトのタイプは、大きくわけて
- 電源タイプ
- ソーラーパネルタイプ
- 乾電池タイプ
の3つがあります。それぞれ特徴が違い、適した設置場所が変わります。
3つのタイプのメリットとデメリットをまとめると、以下になります。
タイプ | メリット | デメリット | 適した設置場所 |
---|---|---|---|
電源タイプ | 電池切れの心配不要 | 配線や電源が必要 | 玄関・勝手口など |
ソーラーパネルタイプ | 電源がなくても動く 電気代がかからずコスパがよい |
太陽光が当たる場所にしか設置できない | 庭など |
乾電池タイプ | 電源不要でどこでも設置可能 | 電池交換のコストがかかる | 窓・玄関など |
電源タイプは、家庭用の電源コンセントにつないで使用します。常に電源が確保できるので、急に停止する心配はありません。
その代わり、コンセントの確保や配線が必要で、設置場所が限られます。比較的電源の確保が簡単な玄関や勝手口、車庫などがおすすめの設置場所です。
ソーラーパネルタイプは、太陽光発電で電源を確保します。機器料金は割高ですが、ランニングコストがかからず、長い目で見ると経済的なタイプです。
ただし、太陽光が当たる場所に設置しないと意味がないのがデメリットです。光を確保しやすい庭などがおすすめの設置場所です。
乾電池タイプは、配線が不要でどこにでも設置できるのがメリットです。ただし、定期的に電池切れになります。知らない間にライトがつかなくなったという事態になりかねません。
交換の手間がかかるのもデメリットです。どこにでも設置はできるので、玄関や窓などがおすすめです。
夜に侵入する空き巣は30%
センサーライトの正しい設置方法や、特徴について説明してきました。
センサーライトは、夜侵入しようとする空き巣に対して、とても効果のある防犯グッズです。
しかし、実際に起きた空き巣被害のうち、夜に侵入するケースは全体の約30%でしかないとのデータがあります。
泥棒は夜侵入するものと思いがちですが、昼に被害に遭う人の方が圧倒的に多いのです。
センサーライトの設置だけで空き巣対策できたと思わず、昼の侵入対策もしっかり行うのがおすすめです。
特に、侵入経路として選ばれやすい窓の対策が重要です。
以下は窓防犯に関する記事です。よければ参考にしてください。
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