象印のポットを使うだけで高齢者の見守りができる、みまもりほっとラインを他社サービスと比較
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象印のみまもりほっとラインは、電気ポットを使って、高齢者の生活を見守るサービスです。
最大の特徴は、「特別な操作が必要ない点」です。他社の見守りサービスの多くでは、携帯型端末を持ち運んだり、複雑な機械操作をしたりする必要があります。
みまもりほっとラインの場合、サービス利用に際して特別なことをする必要はありません。いつもどおりポットでお湯を沸かすだけで、家族の元に自動でメールが送られます。
ポットを使わないときは、おでかけボタンを押すだけで、家族に不在を伝えられます。
普段から、ポットを使う習慣がある方にとてもおすすめのサービスです。
※金額・手数料表記はすべて税込です。
みまもりほっとラインのシステム
象印のみまもりほっとラインとは、無線通信機が内蔵されたポットの電源を入れたり、給湯したりすると、あらかじめ登録したアドレスにメールが届くサービスです。
ポットという生活になじんだ家電と見守りサービスが融合することで、ライフスタイルを変えるのに抵抗がある方でもスムーズに利用でき、人気です。
みまもりほっとラインの仕組み
みまもりほっとラインの仕組みは、とても単純です。機械が苦手な方でも簡単に利用できるのがメリットだと感じました。
システムを簡単にまとめると、
- ポット利用者が、ポットの電源を入れたり、給湯したりする
- ポットに内蔵された通信機が信号を発信
- システムセンターに信号が集約
- ポットの利用状況を1日3回、登録したアドレスにメール送信
となります。
ポットは、みまもりほっとライン専用につくられたiポットという機種を使用します。iポットは、現品購入することができません。レンタルプランしかないからです。
みまもりほっとライン利用者は、新品のポットを象印からレンタルします。レンタルなので、万が一故障しても、無料で交換できます。
iポットは、NTTドコモが提供するLTE(無声通信回線)を使用して通信を行います。LTEは、実人工カバー率99.8%を達成しています。日本全国、どこからでも利用が可能です。
LTEを通じて発信された信号は、みまもりほっとライン専用のサーバへと送られます。このサーバは富士通の明石システムセンターにあり、十分な災害対策とセキュリティシステムでまもられています。
自然災害によって使えなくなったり、個人情報が流出したりすることはありません。
iポットの利用状況は、1日3回、登録したメールアドレスに送信されます。メールアドレスは、最大3件まで登録が可能です。
メールアドレスは最大3件まで無料で登録可能です。ご兄弟など複数人で、親御さんのみまもりをしたいときにおすすめです。
メール以外に、パソコンやスマホを使って専用ホームページで1週間分の使用履歴をグラフで確認する方法もあります。
iポットの機能
iポットは、みまもりほっとラインで使用する、通信機能つきの電気ポットです。
通信機能つきといっても、見た目や機能に特別な点はありません。通信機は、ポット内部にあるので、ぱっと見ただけでは普通のポットと変わりません。
魔法瓶で有名な象印の製品なので、ポットとしての機能や保温性も高いです。
高齢者が使うことを前提としたつくりなので、とてもシンプルで使いやすいです。さらに、安全に使うための工夫がいくつも施されている点も特徴的です。
iポットの特徴を、以下にまとめました。
- 自動給湯ロック
- 蒸気セーブ
- フッ素加工内容器
- 空焚き防止
- 転倒時の湯もれを抑える
自動給湯ロックとは、給湯後自動でロックがかかる機能です。お湯を注ぐつもりがないのに、給湯ボタンにうっかり触れてしまってもお湯は出ません。お湯を注ぐときには、必ず解除ボタンを押す必要があります。
蒸気セーブは、湯沸かし時に出る蒸気をおさえる機能です。ポットはいつも同じ場所に置いてあることが多いため、蒸気が当たる場所も一定です。毎日大量の蒸気を浴びると近くにある家具や壁などの劣化を早める可能性があります。
給湯するときに出る蒸気をおさえることで、周囲にあるものへの負担をおさえられるのです。
iポットの内容器は、フッ素加工がされているためお手入れが簡単です。汚れが付着しにくいので、さっと洗うだけで十分きれいになります。さらに、定期的に無料でお手入れ用のクエン酸洗浄剤がもらえます。
空焚きによる温度上昇をセンサーが認識して自動で停止する、空焚き防止機能もあります。ポット内の温度が一定以上になれば、ヒーターへの通電が止まり、ブザーとランプで通知します。
Eメールサービス
みまもりほっとラインを契約すると、1日3回使用状況をまとめたメールが届きます。メールを送信する時間は、変更が可能です。
メールには、
- 最後にポットが使われたときからの経過時間
- ポットの電源を入れた時間
- 給湯した時間
- おでかけキーを押した時間
- おでかけキーを押してから、再度ポットを使用した時間
が表記されます。
この5つの時間を時系列順に並べたメールが届くので、受け取り手はポット利用者の生活リズムをリアルに読み取れます。
おでかけキーとは、ポットについたおでかけボタンを指します。利用者がでかける前にこのボタンを押すと、家族に不在を伝えられます。その後、ポットをもう一度操作すれば、帰宅したと判断します。
帰宅後の操作は、おでかけキー、ロック解除キー、再沸騰キーのいずれかを押すだけで大丈夫です。
メールの情報だけでは不安な場合、契約者専用ページを使えば、さらに詳しいデータを確認できます。
専用ページでは、1週間の利用履歴をわかりやすくまとめたものを閲覧できます。カラフルなグラフで表示するので、1週間の様子が手に取るようにわかります。
たとえば、「最近起きる時間が遅くなってきたな。」「利用する時間がバラバラになってきたな。」などの小さなライフサイクルの変化にも気づくことができます。
みまもりほっとラインの開発に関わった医師によると、ポットを夜遅くに使うようになったときは、高い確率で体の調子が悪くなったときなんだそうです。
また、規則正しくポットを使っていた人が、不規則につかうようになった場合、認知症の発症が考えられます。
管理人が考えるみまもりほっとラインのメリット
私は、みまもりほっとラインはとても優れた見守りサービスだと考えています。というのも、みまもりほっとラインは、
- 高齢者がライフスタイルを変える必要がない
- 家族が細かい生活リズムを把握できる
からです。
世の中には、たくさんの見守りサービスがあります。
たとえば、セコムのみまもりホンやアルソックのまもるっくのような携帯型端末があります。これらには、GPS機能が搭載されています。
高齢者が外出しても、現在地を細かく確認できるのがメリットです。習い事や通院で、外出する機会が多い方におすすめです。
また、ホームセキュリティでも、高齢者向けのプランがたくさんあります。空き巣などの犯罪防止機能を中心に行いたい方におすすめです。
セキュリティ機器特有の、高性能なセンサーを使った見守りサービスも人気の理由です。
これらは、どれも優秀な高齢者向け見守りサービスです。しかし、利用するためには、ライフスタイルを変えなくてはならないというデメリットもあります。
端末型見守りサービスの場合、いつも持ち運ばなくてはならない煩わしさがあります。スマホタイプの端末の場合、機械操作が苦手な方だと使いこなせない可能性もあります。
ホームセキュリティタイプの場合、おでかけするたびにセキュリティセットや解除が必要です。操作を間違えると、何も異常がないのに通報するリスクもあります(高齢者や子どもによる誤通報に関しては、こちらの記事にまとめています)。
その点、みまもりほっとラインは、利用者が生活を変える必要はありません。普段使うポットが、iポットに変わる程度です。
見守りサービスを使うような高齢の方は、生活が少しでも変わることがストレスになります。新しい機器の使い方を覚えるのは大変ですし、覚えるまでの気力がわかないことも多いです。
ポットであれば、普段使うものなので、抵抗なく受け入れられます。
「両親が頑固で、新しいものへの拒絶感が強くて困る」という悩みを持つ方に、とてもおすすめです。
私にも、一人暮らしをする80代の祖母がいます。いろいろと見守りサービスをすすめてみたのですが、「使い方がわからないから嫌だ。」と断られてしまいました。
ポットを使ったサービスであれば、「いつも使ってるポットも古くなってきたし、見守りサービスがついた新しいものに変えてみたら?」と自然な流れで利用を提案できると思います。
また、生活サイクルを細かく記録できる点も、みまもりほっとラインのメリットだと思います。
高齢者向けホームセキュリティサービスや、端末型の見守りサービスは、体調不良などの緊急事態への対応力は高いです。セキュリティ会社に通報が可能なので、助けが欲しいときにすぐ駆けつけてくれます。
しかし、普段の生活を記録することはできません。細かなライフスタイルを家族が知っておけば、小さな変化や不調の前触れを、あらかじめ知ることができます。
とくにポットは食事のときに使用する家電です。食事は体からのサインが顕著に出るタイミングです。食事の時間や頻度を細かに知ることで、より効果的にライフスタイルを理解できるのです。
みまもりほっとラインの料金
みまもりほっとラインを利用するには、初回のみ必要な契約料と、毎月のサービス利用料を支払う必要があります。また、使用履歴を通知するEメールアドレスを追加するオプションもあります。
それぞれの料金は、以下のとおりです。
- 契約料(初回のみ):5,500円
- サービス利用料(月額):3,300円
契約料とサービス利用料は、それぞれiポット1台分の料金です。
契約料と利用料のなかには、通信料やレンタル料、万が一故障した場合の修理費用も含まれています。この料金以外に必要な費用はありません。
Eメールアドレスは、基本1件まで登録、オプションサービスを利用して最大3件まで登録可能だったのですが、2023年5月10日のリニューアルにより3件まで無料で登録可能になりました。
利用開始から、6ヶ月以内に解約する場合、別途解約料が必要です。解約料は、(6ヶ月-すでに利用料を支払った月数)✕3,300円)です。
使い始めてみたものの、合わなかったり使いこなせなかったりで、解約料を支払う結果になるのはもったいないです。
みまもりほっとラインは、1ヶ月無料で試すことが可能です。一度実際のポットを使ってみて、本当に使いやすいか確かめておくのがおすすめです。
公式サイトでは、1ヶ月無料キャンペーンの申込みや、無料で資料請求をすることができます。